我が闘争(抄訳)
『我が闘争(抄訳)』の全文永久なる突撃隊
前述のホーフブラウハウスに於ける、流血的会合は、私のこの所論を裏書する。斯の如き事態が惹起されるが故に、防衛隊は必要であり、その防衛隊あるが故にナチ党は健在なのである。
そこであの夜、ナチ党を守る以外の何ごとをも考えずに、比類のない果敢さを以て我々の敵に飛びついて行った勇気を永久に記念するために、我々の防衛隊を永遠に突撃隊と呼ぶことにした。
突撃隊は、ナチ党の指導者の命によって、他の如何なる国防団体へ加盟することも許されなかったそれらの国防団体は、名前こそ国防団体ではあるが、真の意味に於ては全く空名のみで、何等の力も権威も備えてはいなかったからである。
又我々の突撃隊は、その隊員の間で特殊な秘密組織を持つことをも許されなかった。よしんばそれが党のためになる秘密組織であったにしても、我々の望むところのものは、数百の勇敢な陰謀者ではなく、幾十百万の狂熱的な闘士だったからである。我々の仕事は、秘密的な陰影を持って、影でこそこそやるようなものではなく、常に堂々と大衆の前に、大示威を行ってなさるべきものである。
単に一般大衆だけではない。我々の正面の敵たるマルクス主義者共にも、このことは徹底的に知らさねばならない。即ち将来ドイツ帝国の大立物となるべきものはナチ党であり、而してそのナチ党が新しい民族国家の主人となるものであるということを――。