我が闘争(抄訳)
『我が闘争(抄訳)』の全文大衆は弱者の勝利を欲す
四、大衆の心を獲得するためには、単にその獲得を目標として戦ふだけではいけない。同時にその敵を攻撃して亡ぼすところまでやらなければならない。
敵を強烈に攻撃してみせることは、大衆に彼等自身の立場が正しいものであるといふ自身を植えつける。若しこの手段を怠ったなれば、大衆は自己の目的を正しくないとは思わないまでも、目的がはっきりしていないやうな気持ちにされる。
大衆は云はば自然の一断片たるに過ぎない。従って大衆の感情は、茲に相反する意見を主張し合っている人々があったとして、それらの間に握手が成立ったといふやうなことがあっても、中々この間の事情を理解出来るものではない。彼等は只強い者の勝利か、さもなくば弱い者の滅亡しか欲していない。然らざれば弱者を奴隷的に服従させるか否かである。
五、ドイツ人の血液はどこ迄もドイツ人の血液として純化されなければならない。それが為には、この純化を妨げる唯一の敵であるところの外来的ユダヤ人を、この国から駆逐して了ふ必要がある。
このまま之等のユダヤ人を住まはせておくといふことは、ドイツ人の血を汚す黴菌と同居しているやうなものである。民族問題は、世界歴史と人類文明の種々相を司る鍵であると思はなければならない。